ロッケン的デザインスコープ「焼菓子のデザイン」篇

地産クッキーから、ご当地の可能性について考えてみた ◎ 「これぞ東北産だなぁ」のふたつのクッキー ■丸いのが最中クッキー『NANJO da BE(なんじょだべ)』 扇状のものがりんごファイバー入りクッキー『津輕(つがる)』 東北のあちこちのお土産品は、この10年間を振り返ってみても格段に美味しいものが増えたし、そのパッケージデザインのクオリティにも目を見張るものある。一方でご当地の「らしさ」の印象…

2023.12.19
REPORT
ロッケン的デザインスコープ「建築意図のデザイン」篇

八甲田ホテルで、建築の思考デザインについて考えてみた ◎まんまとハマってしまった! ■ 尾根に沿って美しく配置された八甲田ホテル どんな建築家でも最初に周辺景観とのマッチングに相当悩むはずだ。ここはあたかも最初から存在していた建築にしか思えない。(写真:八甲田ホテル) 東北では周囲の風景に見事に溶け込んだ建築デザインを数多く見ることができる。その中でも私の特筆すべき場所が八甲田ホテル。十和田八幡平…

2023.10.11
REPORT
ロッケン的デザインスコープ「海水浴のデザイン」篇

東北でイチオシの海水浴場で、その発展形について考えてみた​ ◎日本海の海水浴場が楽しい! 突然ですが海水浴、毎年していますか? 私が東北に来て感動したひとつが日本海側の海水浴場なのです。基本、夏の波は穏やかだし、適度なお客さんの数ですし、岩場もあれば砂浜も楽しめる。昭和レトロの懐かしい海の家も多く、海水浴場としては最高!の場所がたくさんあるじゃないですか。中でも私のイチオシが山形県鶴岡市にある由…

2023.08.04
REPORT
ロッケン的デザインスコープ「ランチのデザイン」篇

日本海の水平線が広がる絶景食堂で、ランチの発展形について考えてみた ◎忘れられないランチ 今から30年前にイタリアを訪れたことがある。80年代の「ポストモダン・デザイン」時代に登場したふたつの前衛的なデザイングループ「スタジオ・アルキミア」と「メンフィス」の作品(椅子、テーブル、照明器具、オブジェなどのインテリアが中心)をこの目で確かめたいというのが目的だった。独創的なデザイン感性に相当な刺激…

2023.06.12
REPORT
ロッケン的デザインスコープ「花見のデザイン」篇

秋田県『ゆり高原ふれあい農場』の桜並木で、新しい花見について考えてみた ◎桜のパレード 日本人は桜が大好き。とりわけ東北に住む人たちにとっては、厳しい冬から解き放たれる格別の瞬間だ。日差し、空気、匂い、五感で全てを吸収し、花見を開き酒を酌み交わして、春が訪れた喜びをみんなで分かち合う。「さくら」の語源には諸説あるが「さ」は「サ神」田んぼの神様、「くら」はその神様の居場所である「御座」を意味する。…

2023.05.10
REPORT
ロッケン的デザインスコープ 「工芸品のデザイン」篇

~赤くないアカベコについて考えてみた~ ◎人気のきっかけ 会津地方の郷土玩具「赤べこ」。全国的にも認知度バツグンで言わずと知れた福島県の伝統的工芸品である。牛の鳴き声である「べぇー」と、子供や愛称を込めた対象をさす「こ」で「べこ」。方言で牛のことだ。赤色は呪術的な意味で病気を退散させる古くからの民間信仰が関係しているらしい。首の部分が動くように設計されていて、ちょこんと触れるだけでゆらゆらと愛らし…

2023.04.14
デザインスコープ
ロッケン的デザインスコープ 「べっぴんの湯」篇

温泉のデザイン ~久慈で心の芯までポカポカになる温泉について考えてみた~ 山あいにひっそりと佇む静寂の湯は、秘湯 と呼んでもいい雰囲気 ◎口実 クリエイターとして東北中の様々なお得意先のご要望に応えてきた(つもりである)。よって、日々の撮影や取材、プレゼンや打合せで、東北の隅々にまで行った気になっている。特にロケで見知らぬ土地に行くときは事前に入念にチェックする。季節、天気、時間、太陽の傾き、湿度…

2023.03.10
REPORT
ロッケン的デザインスコープ 「仙臺四郎」篇

一般的に意匠や審美性として語られる「デザイン」。しかし、デザインの本質は「人間をまん中に、より良い方向に導くための一連のプロセス」にあると思うんです。つまりデザインは「少し改善した方がよいかも」「こんな切り口もありえる」というように、試行錯誤を繰り返し、社会や生活を良い方向に推進するエンジンともいえます。 そこでロッケンは、東北の様々なモノ・コト・トキをデザインの視点で再評価。素晴らしいデザインは…

2023.02.07
REPORT