#ロッケントーク: vol.2 若者に直撃インタビュー!お酒離れ、ホントに進んでる?(後篇)

2019.09.20

ロッケントーク「vol.2」は前回に続き、若者のお酒離れの実態について宮城大の学生4人とトークした内容をお伝えしていきます。

<今回のトークメンバー>
名前(学年):好きなお酒
写真左から
かなめ(4年):ビール、芋焼酎
さや(4年):日本酒、ジン系カクテル、ビール
ななみ(3年):レッドアイ
しんじ(3年):ハイボール、甘いサワー
<インタビュー>
武田陽介

お酒は「飲む」ものではなく「使う」もの

―お酒離れが進んでいるイメージがあったけど、いま話をしているみんなはお酒との距離が遠くない、というかむしろ近いよね。それぞれに、どんな風にお酒を楽しんでる?

しんじ:
ぼくは、ひとり鍋しながら飲んだり、基本、YouTubeとか観ながらリラックスして飲む感じです。
かなめ:
彼女と夕飯を食べる時に飲むことが多いんで、晩酌って感じです。あっ、でも、友達とかと大勢で飲む時は、ゲームしたりするよね。「山手線ゲーム」とか「たけのこにょっき」とか。あと、カラオケに行って歌いながら飲むのは、フツーに盛り上がります。
ななみ:
私は、カラーボックスの1段分にお酒が置いてあって、オリジナルのカクテルをつくる“実験”をしています。この前は、ティフィンミルクと家にあったタピオカでカクテルつくりました。タピオカにお酒の味が入りすぎて、失敗でしたけど…。

―!?実験?オリジナルのカクテルをつくるのが趣味だなんて珍しいね~。はじめたきっかけって何だったの?

ななみ:
美味しいお酒ってほかにないのかな?という興味からですね。「ミックスジュース」はあるんだから「ミックス酒」があってもいいんじゃないか?っていう興味からはじまった感じです。“実験”のいいところは、美味しくなくても、その行為自体が楽しいってところです(笑)

“実験”と称し、オリジナルカクテルづくりをたのしむななみさん

―美味しいと思えるお酒を自分でつくるって面白いね!みんなは、はじめてお酒を飲んだ時、美味しいって感じた?

ななみ:
はじめビールが好きじゃなかったんですけど、レッドアイに出会ってからビールが飲めるようになりました。美味しくないって感じてたのに、美味しいって感じるようになって。“実験”をしているのも、そういう変化を楽しんでいる部分もあるのかもしれません。
しんじ:
ぼくは、感覚で「これは好きになれそう」っていう予感があると、だいたい好きな感じで。特に、ハイボールは最初から好きでした。
かなめ:
ビールは初め苦手でした。まず、缶酎ハイを好きになって、お酒の回数を重ねることで、ビールも飲めるようになり、いまでは一番好きです。
さや:
私も、ビールを初めて飲んだ時は、「泡いらない、邪魔」って思ってたんですが、黒ビールを飲んだら、むしろ泡がクリーミーで美味しくて、そこからビールが好きになりました。

―日記調査をみると、飲みながら大学の課題に取り組んだ人もいるけど、お酒を飲みながら勉強できるもの?

ななみ:
文章を考えたりはできないんですけど、わたし、数学を感覚で解くタイプなので、お酒を飲みながら問題を解くと、スピードと正答率があがるんです。

日記調査の回答(ななみさんの一日を抜粋)

―それは、すごいね!お酒で頭の回転速くするって、エンジンとガソリンみたい。他の3人はどう?

さや:
私も、テスト前にやる気が出ない時とか、文章を書くのにつまった時とか、缶ビールを飲みながら作業することもあります。その方が、進みが早かったりもするので。真面目に考え過ぎちゃうので、思考のネジを緩めるのに、お酒がちょうどいいんですよね。
かなめ:
自分は無理っすね。完全に「オフ」にして飲みます。何かするとしても、皿洗いとか頭を使わないものですね。
しんじ:
自分もオフって、テーブルの上を片付けて、おつまみ用意いて、飲むモードにして飲みます。

―飲むことで思考のモードを意図的に変えられるのってすごい! ある意味、エナジードリンクみたいに、瞬間的にパフォーマンスを高めるものとしてお酒を飲んでいるんだね。じゃあ、自分にとってお酒の役割や価値って、どんなものだと思う?

ななみ:
友達と飲む時、初対面の人と飲む時によって価値は変わるけど、いちばんしっくりくるのは「楽しいをつくってくれるもの」ですかね。“実験”するにも、人と飲むにも、お酒があれば楽しいので。
しんじ:
自分も、みんなで飲む時と、ひとりで飲む時で役割が変わりますね。ひとりで飲む時はダムの“放水”みたいな役割があって、「つかれたー」とか「やだなー」みたいなネガな感情を外に解き放つ感じです。で、みんなで飲む時は“理由”だと思うんです、みんなが一緒にいるための。飲むから、集まる的な。
かなめ:
そうですね~、ひとりの時は、一日の終わりに「自分おつかれ~」っていう労いとか癒しで、みんなで飲む時は“楽しいを増やすもの”だと思ってます。
さや:
お酒は、“楽しいを助長させるもの”ですかね。話をするのも、話を聞くのも楽しくなるので。1人の時も飲んで作業している時は楽しい感情が湧いてくる。あとは、“食事をより美味しくしてくれるもの”だと思ってます。

思考のネジを緩めるためのツールとしてお酒を飲むさやさん

お酒はメンタルの“解放”と話すしんじくん

―それぞれに、お酒の役割は違う部分もあるけど、「楽しさ」を増幅させるものとしてお酒をポジティブに捉えているんだね。お酒離れは、世の中的に進んではいるものの、みんなの話を聞いていると、お酒をうまく使うことで、自分のパフォーマンスUPにつなげたり、誰かと一緒にいる時間をより楽しいものにしたり、感情をコントロールしたり、あるいは、趣味的なものとして遊んだり、お酒の「おいしさ」を飲んで味わうだけでなく、「お酒」を自分たちの「思考」や「感情」を拡張するツールとして活用しているのは、とても面白いなぁと思いました。みなさん、今回のトーク、ご協力いただき、ありがとうございました!

若者とお酒の距離を縮めるヒントが今回のトークに凝縮されていたように思います。お酒の飲み方やプロセスが少し変わるだけで、まだまだ若者にお酒が愛されるポテンシャルがあるような気がしました。お酒の美味しさはもちろん、それ以外の価値や魅力を掘り起し、伝えていくことで若者のお酒離れを食い止めることができるのかもしれません。いまタピオカが「飲む」ものではなく「撮る」ものとして空前のブームを巻き起こしているように、若者がお酒を「飲む」ものではなく「使う」ものとして、これまで以上に身近な存在になる可能性は、なきにしもあらずではないでしょうか。
そして、話の本筋からはずれますが、大人の宴席は、どうしても立場や作法に気を遣わなければいけなかったりしてお酒を純粋に楽しむことができていないように思えます。お酒を飲むことは楽しいことであると、改めて学生たちに気づかされたような気がします。いいお酒も、楽しくなければ美味しくないですもんね。ってことで、今夜は無礼講で、飲みにでも!