ロッケンのメンバーがおもしろいと感じた東北のモノ・ひと・場所などをリレー形式でお伝えする「おもロッケン」。第4回のレポーターは青森支社の玉田純平さんです。インタビュワーは東北のことをいろいろ知りたいロッケンの新キャラクター、取材犬の“ミッチー”です。
ミッチー(インタビュワー/犬のキャラクター):
今日は、ロッケンの玉田純平に話をきくわん!お話のタイトルを教えてほしいわん!
玉田:
「食を通じて、地域の伝統をつなぐ場所」です。
ミッチー:
東北には伝統や文化、その地域ならではの風習がいろいろありそうだわん!具体的にはどんなお話?
玉田:
青森県弘前市にある「津軽あかつきの会」で津軽伝承料理を食べてきたよ。津軽伝承料理とは、冠婚葬祭、田植えなど、女性達がそれぞれの家で受け継いできた津軽伝統の郷土料理のことで、この味をいろんな人に食べてもらって、次の世代に伝えていこうとしているのが「津軽あかつきの会」なんだ。
ミッチー:
へ~。じゃあ、津軽伝承料理って、具体的にどんな料理だわん?
玉田:
ミッチーも知っていると思うけど、青森の冬は雪深くて、昔は食材を手に入れるのは簡単じゃなかったんだ。だから昔の人は知恵をしぼって、地元の食材を塩漬けしたり、乾燥させたりして保存食をつくっていたんだけど、その保存食を使って季節のメニューを楽しむお膳料理が津軽伝承料理なんだ。青森の料理というと、しょっぱい濃い味付けをイメージされがちだけど、このお膳は、ほとんど砂糖を使わずりんごで甘みを付けたり、油もほとんど使っていなくて、とってもヘルシーなんだよ。私は青森県黒石市の出身だけど、懐かしい味のものと初めて食べる味があって、お腹もこころも満たされてしまったよ~。
ミッチー:
うわ~、おいしそうでうらやましいわん!初めて食べる味に出会えたのは、地域の魅力の再発見と言えるね、玉田氏!
玉田:
そうなんだよ!実は「津軽あかつきの会」には県外出身の人と一緒に行ったんだけど、その人も初めて食べる青森の味に感動してたんだ。地元に似たような料理があって、何だか「懐かしい」感じがした、と言っていたよ。
ミッチー:
おいしくって、ヘルシーで、ノスタルジック!ミッチーも味わいたいわん!
今回の体験を通して、玉田氏は、どんなことを思った?
玉田:
「津軽あかつきの会」で津軽伝承料理を味わって、受け継いでいくのはこの味だけではなく、おもてなしの心だな~と感じたよ。料理を提供してくれる「津軽あかつきの会」の皆さんは、料理ひとつひとつを丁寧に説明してくれて、そのストーリーを感じることができたし、ちょっとした気遣いや世間話が、こころを和ませてくれたとてもいい時間に感じれたんだ。
つないでいくこと、続けていくことって、簡単ではないけれど、この東北にあるたくさんの伝統や文化を、おもてなしのこころと一緒につないでいくと、もっと魅力的な東北になっていくんじゃないかな~。
ミッチー:
東北の魅力って、伝統や文化だけじゃなく、その土地の「ひと」とセットなのかもね!玉田氏、おもロッケンな話、教えてくれてありがとう。
今回の「ここ掘れわんわん」(まとめ)
隠し味は「ひと」! おもてなしのこころが伝統をつなぐ。
作るものにどんな想いが込められているのか、おいしく味わっていただく空間をどうつくるか。当たり前のことだけけれど、結局は「ひと」の物語や、ぬくもりが決め手となる。いいものをつくるだけではなく、それを心地よく受け取ってもらうために機械的でなく、“人間味”を感じる瞬間をいかにつくるか、それが大事なんだわん!